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 ―フィリピンの天使たち―

大阪展

期間:2020年12月4日(金)~9日(水)(終了)

時間:11:00~16:00

※コロナの影響で営業時間短縮になりました!

会場:オリンパスギャラリー大阪(大阪府)アクセス

東京展(終了)

期間:2020年1月17日(金)~22日(水)/木曜休館

時間:11:00~19:00

会場:オリンパスギャラリー東京(東京都)アクセス

ギャラリートーク

1月18日(土)14:00~15:30 

guest:堀潤さん(ジャーナリスト)

【写真展案内】 

 2003年、僕はストリートチルドレンがたむろするマニラの墓地を訪れ、一枚の写真を撮った。そこには墓石の上に横たわる若い母親と赤ん坊が写っていた。4年後、僕は同じ場所でしつこく物乞いしてくる無邪気な少年に惹かれシャッターを切った。後日、写真の整理をしていると、頭をガツンと殴られたような衝撃を受けたことを今でも忘れない。墓地の赤ん坊と少年が同じ子どもだったのだ。僕はその少年、カルロスとの出会いを機に、路上で暮らす子どもたちも自分と同じ時間を共有し生きていることを強く意識するようになり、路上を訪れる度にこれまで出会った子どもたちを探すようになった。

 ある日、路上の子に「ジャッキーはどうしている?」と尋ねると、「ああ、あいつは死んだよ」という答えが返ってきた。ジャッキーは一生をわずか十数年という速さで駆け抜けてしまったのだ。僕は深い悲しみと社会の不条理に静かな怒りを覚えた。子どもが路上でひとり生き抜くことは難しい。多くの子たちがギャングに属して身を守り、その見返りとして犯罪と隣り合わせの人生を歩んでいる。

 僕は、NPO法人国境なき子どもたち(KnK)の職員として、こうした子どもたちに手を差しのべているが、暗闇で迷う子どもたちの手を掴むことは容易ではない。闇に舞う天使が羽ばたく先は、時として出口と逆であることもある。しかし、たとえ一寸先さえ見えないほどの暗闇だとしても手を伸ばし続けている。

 星は闇が深いほど強く輝くものだからー。

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